アサーラハブーチャ
Dhammakaya Temple, Thailand
重要性
アサーラハブーチャとは陰暦8月の白分の第15日に崇拝するという意味です。ブッダに崇拝を表す日で三宝の恩を思う日です。
アサーラハブーチャは仏教にとって重要な日の一つです。なぜなら、その日に重要な四つの出来事が起きたからです。
1.ブッダが最初にダンマを説いた日
2.仏教で最初の弟子、またはブッダが最初の弟子を得た日
3.仏教で最初の僧侶が生まれた。つまり、アンニャー・コンダンニャが来たれ、比丘で最初の僧侶となった日
4.三宝である仏法僧が揃った日
その日はブッダが初めて仏教の誕生を人々に宣言した日というだけではなく、ブッダの悟ったダンマを証明する最初の人が誕生した日でもあるのです。ブッダの説法、初転法輪を聞き終えるとアンニャー・コンダンニャ比丘はブッダの悟ったダンマが本物であり、実践することで本当に煩悩から解放されました。
この日は仏教の布教が始まった日とも言えるのです。
アサーラハブーチャの歴史
アサーラハブーチャはブッダ存命の時代に原点があります。時はシッダッタ王子が仏智を悟り、ブッダへとなった後の話です。ブッダは仏眼にて衆生を観察しました。そして、世界中の人々のダンマに対する智慧が四種の蓮の花に例えることができると理解しました。
1.水の上にある蓮の花。賢い智慧を持ち、ダンマを聞けばたちまち理解できます。
2.水と同じ高さにある蓮の花。中ほどの智慧を持ち、ダンマを聞き、少しの間修行することで理解できます。
3.水の下にある蓮の花。少ない智慧であるが正見を持ち、ダンマを聞き、長い間修行を重ね、努力すれば理解できます。
4.泥に埋もれている蓮の花。智慧がなく、邪見を持ち、ダンマを見聞きしても理解できません。
ブッダの大いなる慈悲の心は五比丘を思いました。つまり、ブッダが苦行に励んでいた菩薩の頃に身の回りの世話をしていたコンダンニャ、ヴァッパ、バッディヤ、マハーナーマン、アッサジたちのことです。ブッダは鹿野苑にいる五比丘を済度することにしました。ブッダは五比丘の疑問と邪見を払拭し、ダンマを聞く態勢になったことを理解すると最初の説法である初転法輪を説きました。
ブッダがダンマを説いているとき、コンダンニャが順を追ってダンマを熟考していきました。そして、説法が終わると最初に法眼(預流果の悟り)を得ました。
この出来事から仏教に仏宝、法宝、僧宝の三宝が誕生したのです。
初転法輪の重要性
初転法輪は悟りを開き、ブッダとなった後の最初の説法または五比丘に説いたブッダの最初の説法です。
初転法輪はダンマの輪を進める説法であり、まるでダンマの車とも言えます。ブッダが運転手となって衆生を乗せ、輪廻から抜け出し、安楽の地である涅槃へと導きます。
初転法輪の本質は人間がすべきではない二つの行ないです。
1.心と体を放置、または五欲によって生じる幸福に執着しすぎないようにすること(カーマスッカンリカーヌヨーカ)
2.無意味に自分自身を苦しめ、自分の心と体に苦痛を与えないこと(アッタキンマターヌヨーカ)
なぜなら、これら二つの行ないは苦しみの原因です。そして、それは心が望んでいる本当の幸福へと至る道ではありません。それよりも真ん中の道、つまり中道を実践すべきです。心の平穏をもたらす行ないであり、真に苦しみの原因である煩悩と渇愛を消滅させる道です。
中道は八つの基礎的な行いである八正道を実践することです。
1.正見。正しい見方。つまり、正しい知見とありのままを見ることです。
2.正思惟。正しい考え。つまり、誠実なことを考え、行なうことです。
3.正語。正しい言葉。つまり、誠実なことを話すことです。
4.正業。正しい行ない。つまり、誠実な行ないをすることです。
5.正命。正しい職業。つまり、誠実な仕事や正しい仕事をすることです。
6.正精進。正しい努力。つまり、悪行をせず、善行をすることです。
7.正念。正しい気づき。つまり、常に意識して行ない、無意識で間違わないようにすることです。
8.正定。正しい集中。つまり、雑念のないように心を安定させることです。
だからこそ、八正道を実践することは四諦を明らかにすることになります。
1.苦諦。つまり、苦であるということです。
2.集諦。つまり、苦の原因を知るということです。
3.滅諦。つまり、苦を消滅させるということです。
4.道諦。つまり、本当に苦を消滅させる実践項目のことです。(八正道)
ブッダが五比丘に初転法輪を説き、この説法はまだ誰にも説いたことのない最初の説法でした。ブッダが45年間仏教の布教に説いた説法は、初転法輪または最初の説法の項目を詳しく説いているものです。
仏法僧の重要性
仏
ブッダはこの最上の真理に自分自身で到達しました。そして、それを世界中の人々に説いて教えたのです。もしもブッダが誕生しなければ、功徳や罪業、輪廻転生を理解することはありませんでした。人々を悪趣へと誘う放逸な生活を続けていたことでしょう。
このことからブッダの誕生は光とも言えます。世界中のどの光よりも明るい光のようです。なぜなら、苦しみから輪廻転生から抜け出す道へと導く光だからです。
法
この世界は苦で満ち溢れ、輪廻転生の終わりが見えません。認めようがなかろうが、誰もが直面する真実です。ブッダのダンマは苦しみの原因について、そして苦の消滅である四諦について説かれています。もしもこれを実践できれば苦から抜け出すことが出来ます。
ブッダのダンマに様々な項目があり、段階によって奥深くなっていきます。それは生活を改善するものから煩悩と輪廻転生から抜け出すことのできる実践方法まであります。だからこそ、煩悩から抜け出したいという人は、自分に相応しい項目を選んで実践してください。
僧
僧侶はブッダの弟子です。彼らは世間での生活を捨て僧の黄衣をまといました。煩悩から抜け出すためにブッダの教えを実践しています。
ブッダ存命の時代、ブッダが仏教を宣言してからブッダ自身が教えを布教する旅をする以外にも仏教を繁栄させ、拡大させるため弟子たちに仏教の布教の役目を与えました。多くの人が改宗して仏教に帰依したのです。
ブッダが入滅してから長い時が経っても、これまでもそしてこれからも世界中の人々が幸せな生活を送れるように僧侶たちはダンマを説き、戒律を教えていきます。
アサーラハブーチャとワールドピース
仏教は平和の宗教です。生活にダンマを取り入れています。多くの教えが心の平穏につながり、心に苦しみを生じさせ、貪欲や瞋恚、愚痴を生じさせる煩悩や渇愛を静めてくれます。
このことから仏教徒は平穏を好み、暴力を嫌います。布教している教えもまた無理に信じて欲しいわけではありません。自分で理由を考え、見つけてもらい、自分で実践し、証明してもらうことが目的です。
だからこそ、もしも人類すべてがブッダの教えを実践し、心に巣くう煩悩が少なくなれば、そのとき順を追って貪欲や瞋恚、愚痴に、我慢が少なくなっていきます。代わりに慈しみや善意が生じてくるのです。もしも、世界中の人々はこのようになれば、確実に平和が訪れます。
このようにブッダの教えは価値があり、重要です。そのため、このアサーラハブーチャでブッダの最初の説法を思い出し、世界中に平穏が訪れるように瞑想をし、慈悲を広げます。
タンマガーイ寺院のアサーラハブーチャ
アサーラハブーチャの当日、四衆はダンマを聞くために寺院を訪れ、寺院で行われる儀式に参加します。御香やろうそくを捧げる、また教えを実践することでブッダへの崇拝を表します。そして、計り知れない三宝の恩を思い出すのです。
この日、国内外の全宗派1万人の僧侶が同時に御経を唱え、瞑想をし、慈悲を広めるために集まります。この世界に平穏が訪れ、穏やかな空気が流れ、相手に迷惑をかけることから離れ、破滅を洗い流して清らかな人生を送れるようにします。ブッダへの崇拝だけではなく、自分の善行功徳を重ねることになります。さらに故人となった家族や親戚に回向することも出来るのです。
だからこそ、世界中の四衆は同時に御経を唱え、瞑想をし、慈悲を広めるために集まります。心に力を与える最高の場所である第七ベースに心を静止させることで生じた純粋な心は、純粋な功徳の波となって一転に集まり、大きな功徳の球となります。この功徳の球は計り知れない力を持ち、様々な悪い出来事を良い方へと変えてくれます。
さらにこの功徳の映像は見た人に信仰心を芽生えさせ、仏教を学びたいという気持ちを生じさせてくれます。この映像を世界各地の人々が目にすれば、その人たちに信仰心が芽生えて共に瞑想をしたいと思うようになります。もしもこのようになれば平穏、つまり自分の内に生じる心の幸せによって外の平和、つまり世界平和をもたらすことが出来ます。
そこで世界中の仏教徒の皆さん、この世界に平和を築くためにZOOMを通して集まり、儀式に参加しましょう。
アーサーラハブーチャー(三宝節)
アーサーラハブーチャー(三宝節)
オンラインで世界中の方々と一緒にキャンドルライトレセモニーと瞑想に参加しませんか?
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予定 (日本時間)
2022年7月13日(水)
会場 タイ国タンマガーイ寺院にて
21:00 三宝に礼拝/キャンドルライトレセモニーの開始/キャンドルライト点火/瞑想
21:30 ZOOMを通して世界中の僧侶による読経
22:50 祈願/慈悲瞑想
23:00 イベント終了
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4,555,555,555回の転法輪経の読経に達成した祝賀イベント